私が彼女の家族と会うのは、この11年でたったの数回。
しかも、私達の関係を知らせてから会うのは、先日が初めてでした。
彼女の家族へのカムアウト遍歴はこちら。
■ 2007年02月12日 「彼女のカムアウト」初めてのカムアウト!編
■ 2007年02月25日「彼女のカムアウトその後」はやまるな!編
彼女の家族は、親子で体育大出身という筋肉一族。
きっと夕食はプロテイン。
そんな筋肉一族のはずのお父様が出演される演奏会にお呼ばれしました。
お父様には知らせないで欲しいというお母様の意向により、知らないのはお父様だけ。
会う前、彼女宛に「いちゃいちゃしてはダメよ。“お友だち”なんだからね」と釘を刺された彼女。
私はお菓子を持って彼女のルームメイトとして会いにいきました。
お兄様の次期嫁は大きな花束を持ってきていました。
お父様は私を見てすぐに「biancaさんも来てくれてありがとう!」と彼女にクリソツ(死語)な笑顔で言ってくださり、思わずキュンとしてしまいました。
でも、何よりキュンときたのは、お母様が「お父さん、私に気づくかしら?もっと大きく手を振ったほうがよいかしら?」とステージ下から、目を輝かせて応援をしていて、ああ、本当に大好きなんだなぁ、と思ったものです。
お父様お母様、娘さんは私と勝手に幸せになりますので、お父様お母様も私たちを気にせず引き続き幸せにお過ごしください。なお、何かあったときの協力は惜しみません。
これが私の考え方で、彼女と堂々と生きていきたい。
そうした気持ちの中に芽生えた、彼女のご両親に対する“申し訳ない”という気持ち。
悲しませてしまって、困惑させてしまって申し訳ない。
お母様は笑顔で接してくれたけれど、きっと複雑な気持ちで、何かに蓋をして気持ちに折り合いをつけてくれているのでしょう。
でもいつか、お父様を応援するお母様と同じように私が彼女を応援している姿を見たならば、理解してくれる日がくるでしょうか。
The Personal is Politicalをテーマにしたマガジンpe=po
私と彼女のカナダでの同性挙式と、日本での披露宴について『pe=po』の2号に書かせて頂いたのですが、書きそびれたことがひとつあります。
それは披露宴の最後に彼女が、
「残念ながら、今日私の両親は来てくれませんでした。でも、いつか認められるように2人で頑張っていきたいと思っています」
と語ってくれたこと。
私は彼女のその気持ちが本当にうれしかった。
私達にとって、挙式はこれからの長いレースのスタート地点に過ぎなかったのだと思っています(筋肉一族風に〆てみました)。