見たのは「恋するアナベル」と「刺青」。
今年も思うことがいっぱいでデカい頭がますますデカくなって破裂しそうです。
■恋するアナベル(米国映画)
女教師×女子高生、この設定は見なきゃ!ということでワクワク乗り込んだわりには、全体的に暗く盛り上がりが無く、斬新な視点も無しにたんたんと終わってしまった印象があります。無理のあるハッピーエンドよりは、救いが無い結末の方が美学があって好きなのですけどね。ってネタバレすみません。
終始気になったのが先生の眉間のシワ。カノジョSいわく「ジャガー横田にしか見えなかった」。
一方生徒はアブリルラビーンみたいで可愛いです。
生徒が「タチ」という設定は良かったですね。ウフフ。なんていう単純な見方以外にも、守る×守られるという関係についてのキーワードが隠されている気がします。
例えば体が大きかったり経済力があったりして「強い」とされるものが弱いものを守る、という構図が一般的だけども、実は小さくて弱いものに精神的に守られてる場合も多い、ということ。
結婚するとき、だいたい男性が「君を一生守る」と言う。
だけど、実は弱いほうが強いほうの精神的な拠り所になってたりもする。
女生徒が「あなたを守る」と先生に歌うシーンは胸に染みました。
■刺青(台湾映画)
ネットアイドルと彫り師が主人公。絶対にまた見たい!素晴らしい映画でした。
同性愛モノと言われる映画は大きく2種類に分けられると思います。
ひとつは同性同士でなくては成り立たない映画。つまり、同性同士の恋愛ゆえの苦悩や環境が描かれている映画。「恋するアナベル」はこれです。
もうひとつはどちらか一方を異性に置き換えても成り立つ映画。つまり同性同士という点には重点を置いてない映画。この「刺青」はこちらです。
私の好みで言えば、今の日本ではまだ同性同士という特殊性は外せないと思うので、その点がどういう解釈であれ描かれていた方が好きなのですが。
でもこの「刺青」は同性同士という点の苦悩ではなく、家族愛や谷崎が描いていたような「刺青」を彫る意味などが複雑に絡まった問題が丁寧に描かれています。全体的に暗い中にもアジア的な耽美さがあって、残酷な映像にもきちんと意味があります。
そして何より何より、主役たちが美しく魅力的。
ロリ顔でセクシーな台湾のトップアイドル楊丞琳(レイニー・ヤン)、美人で男前な香港の梁洛施(イザベラ・リョン)。タチ人気はレイニー、ネコ人気はイザベラという感じではないでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=7u_Lf4ZL0Rk&mode=related&search=
カップル萌の私としては、後の彫り師の人生に影響を与えるきっかけとなる夜を共に過ごした初恋の子との物語が素敵でした。サブストーリーとも言える2人の恋の部分のピックアップがyoutubeにあったので、そう感じたのは私だけではなかったのですね。
http://youtube.com/watch?v=Gt9rWTrYoNY
彼女との夜を、同性という理由ではなく弟を見捨てたという理由で罪に感じて避けるようになる彫り師に対し「私たちのせいなの?!」と叫ぶ恋人の姿が切ないのです。
同性愛ということが主題ではないけれど、たくさんの要素を詰め込んだ内容が美しい女性同士の同性愛でコーティングされているような映画だと思います。
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